2017年 04月 29日

30's Utica Knitting Co. "BODYGARD" sweat shirt

こんばんは、青森県弘前市のBUTTON UP CLOTHINGです!

いよいよ明日からGW本番。
ということで、今日はまず連休中の営業予定をお知らせ致します。

4月29日(土) 通常営業
4月30日(日) 通常営業
5月1日(月) 臨時休業
5月2日(火) 臨時営業
5月3日(水) 通常営業
5月4日(木) 通常営業
5月5日(金) 通常営業
5月6日(土) 通常営業
5月7日(日) 通常営業

5月1日(月)のみ、臨時休業とさせていただき、翌火曜日は臨時営業、以降は通常通りの営業予定です。
全日13時から20時の営業です。宜しくお願いいたします!
弘前公園の日本一の桜をご覧にいらっしゃる際には当店にも是非お立ち寄りください。
たくさんのご来店、お待ちしております!

では、本日の商品紹介。
スペシャルな品をご紹介いたします。

30's Utica Knitting Co. "BODYGARD" sweatshirt ¥98,000 (税込 ¥105,840)
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UTICA KNITTING社のBODYGARDブランドのスウェットシャツ。今回も詳細を紐解いて紹介して行きますが、製造は30年代でしょう。ブランド、状態、ディティール、全て完璧な一枚です。。。。
まずタグの写真を載せましたが。

UTICA KNITTING社、社名の通りNY州ユーティカにて1897年にスタートしたメーカー。マンハッタンから300キロほど北、カナダ国境からも300キロほど南に位置。という地理的条件もあり、カナダから多くのフランス移民の家族が仕事を求めて移住してきたそうです。そして、このユーティカや60キロほど離れたシャーバンには紡績工場が多くあり、UTICA KNITTING社もその織り糸を使いアンダーウエアを製造するところからスタート。
タグには"VELLASTIC UNDERWEAR"の文字が確認できますが、
それが以下に紹介する同社製品。
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上から順に1916年、1919年の製品広告、最後は1920年代の同製品のBOX。
広告の内容は、
「冬の気候や急な気温の変化にも対応するVELLASTIC!快適で滑らかな着心地で高耐久のインナーフリース!伸縮性に富み過去類のないフィット感と自由な動きをもたらすリブ編みの生地!軽量であなたを暖かくする”VELLASTIC”は全米の優良店でお求めいただけます!医者も勧める"VELLASTIC"!」というものです。 大げさな位に機能性が謳われていますが、柔らかいフリース張りの内側と、畝編みで伸縮性に富んだ外側という高機能は当時、最先端のものだったと良く分かる広告です。
ヘンリーネックのいわゆるラクダはTシャツが普及する前の一般的なアンダーウエア(こんなやつです)でしたが、その中でも同社のVELLASTICは画期的な製品だったのでしょう。
「ベラスティック」という製品名はおそらくゴム製品などを指すエラスティック(elastic)をもじった造語。例えばバンダナのTWOSIDE→TUSIDEの例がありますが、綴りをもじって製品を特徴づける、あるいは製品名にする手法です。もしかするとVはサイレントで発音はエラスティックだったのかもしれません。おそらく素材はウールとコットンの混紡だったのでは。そして、フリースという単語は現在ではユニクロやパタゴニアでおなじみのポリエステル製品を主に指すと思いますが、当時コットンフリースと言えばスウェットシャツの裏起毛を指す言葉。20世紀初頭、コットンが量産される様になり、一般的になって出てきた言葉です。ふむふむ、本題に近づいてきました。

さて、現在日本でもライセンス生産されているBODYGARD。シールドを模ったロゴは有名ですが、1916年の広告にはすでに登場しています。同社のラインの中でも黎明期から存在していることとなり主力ラインだったはずです。
さて、今回ご紹介するスウェットシャツのタグを今一度確認。
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「VELLASTIC UNDERWEAR」の文字。。。個人的には過去に出会ったことのないタグです。この時点で40's以前のものであることが分かる人には分かると思います。

さて、細部をご紹介の前にスウェットの歴史をおさらい。
スウェットシャツと言えば1919年創業のチャンピオン。スウェットシャツの歴史は同社の歴史と言っても過言ではないでしょう。
「スウェットシャツ」という言葉が使われ始めたのは1925年。材質はふかふかに起毛した厚手のコットン、襟なし、長袖、オーバーサイズのかぶりのトップス、と定義されたスウェットシャツ。チャンピオンのスウェットシャツはアスリートに熱烈に受け入れられ、USMAのトレーニングウエアにも採用。以後、ミシガン大学との契約を皮切りに大学のコーチらの口コミで全米に拡大。そして、1934年には着丈の縮みを解決した画期的製品、「リバースウィーブ」を発売、1938年特許申請。
以降はみなさんの良く知るところ、ランタグに始まり現行品に至るまで近年、ますます圧倒的な支持を集めています。
と、スウェットシャツの歴史をチャンピオン社の時系列と並行しておさらいしたところで、
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全体像です。
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袖は当然、ボディからまっすぐに付けられるパターン。
40年代に誕生するV字ガゼットはまだありません。
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裾リブと脇のフライス。杢感のかなり強いグレーボディ。
ここまでご覧いただいてスウェットがお好きな方はある点にお気づきになられたのでは。



そう、生地使いです。
先ほど触れたチャンピオンの「リバースウィーブ」は洗濯を繰り返すことで着丈が縮んでしまうという問題点を、それまで横方向に使っていた生地を縦に使うことで解決した画期的発明品。チャンピオン社が特許申請したことからも明らかな様に、それ以前は誰も思いつかなかった技術。とても簡単なことの様に感じますが、だからこそ盲点だったのでは。となると、他社も生地の縦使いを模倣したはず。1934年の「リバースウィーブ」の開発から特許申請まで4年の間があり、その間はリバースウィーブの模倣品は多かれ少なかれ存在したということも考えられます。
ところが、今回の個体は生地が横使い。ということは「リバースウィーブ」の技術が公になる1934年以前に製造されたもの、という推測が成立します。
UTICA KNITTING社の1910年代の製品「VELLASTIC UNDERWEAR」の名を冠するタグ、1934年の「リバースウィーブ」誕生前の生地使い、以上2点から30年代前半に製造されたスウェットシャツである、という仮説が成り立つわけです。
お買い上げいただいた方のみにじっくりと生地の質感を味わっていただきたい、という思いから全体のアップの写真は今回、あえて載せません。悪しからず。

そして、力を込めて申し上げたいのは、
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状態の良さです!
裏起毛もデッドとまではいきませんが、まだまだフカフカの感じられる状態。
生地がとにかく厚く、ハリを保っています。使用頻度は間違いなく少なかったはずで、水洗いも多くて2回程度だったはずです。
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首リブにちょっとした小穴があるのみで、特筆すべきダメージはありません。

そして、実寸。
肩幅48.5cm、身幅57cm、着丈70cm、袖丈61cm。178cmの私が余裕を持って着れるくらい十分な大きさがあります。
チャンピオンのサイズ表記ならXLないしXXLくらいでしょうか。
ユーズドでは縮んで型崩れしまっていたり、着丈が短くなってしまっているものも多いスウェットシャツにあって、完璧な状態を保っています。アームホールも細く、全体に非常に素晴らしいシルエットです。
スペシャルなスウェットをコレクションされている方であれば当たり前のことかもしれませんが、このスウェットシャツをお求めいただいた際には、洗濯方法は十分に留意いただきたいと思います。手洗いがベストですし、乾燥機はご法度、もってのほかです。

V字ガゼットも付かない、極めてシンプルなルックス。
UTICA社、最古のラインである「VELLASTIC UNDERWEAR」のタグを有する。
最大の特徴、生地の横使い。
縮みも出ていないとても良いサイズ。
ミントコンディションと言っても差し支えない状態。

プレーンなスウェットとしては最高峰の個体です。
後付けやツートーンとは一線を画す、一生飽きずに付き合っていけるシンプルさは大人にはたまらない魅力ではないでしょうか。
ずっと大切にしていただける方からのお問い合わせをお待ちしております。
宜しくお願い致します!

BUTTON UP CLOTHING
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青森県弘前市大町3丁目10-8
Tel&Fax. 0172-37-6699
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by buttonupclothing | 2017-04-29 02:56 | アメリカ古着 | Comments(0)


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